正しい車載カメラの使い方


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 道路沿いの所々で鈴なりになっているギャラリー達が、ワァァ―――っと歓声をあげながら一斉に湧いた。
 コーナー出口から現れたのはミッドナイトパープルのワンエイティ。
 その真後ろに貼り付いているのは獰猛なエアロパーツに身を固めた純白のランエボIV。ボンネットに大きく貼られている物々しい赤のステッカーが否が応でも目に入り、その偉容と存在感を強調する効果をあげていた。
 コーナーを脱出した二台は続くストレートで凄まじい加速を見せ、フルスロットルで次のコーナーに向かっていく。
 相手方のチームリーダーでもあるワンエイティのドライバーが血走った目をバックミラーに走らせると、余裕であることを誇示するかのごとく視界いっぱいに白の機影が映り込んでいた。
「くっそォ、よそ者にナメられてたまるかよ!!」
 歯の間から軋らせながらも、タコメーターを見た男は額にじっとりと冷たい汗を浮かべた。
 視線の先で、ジリ―――と白い針が右に振れる。
 三速五千回転、時速にして百二十qを越えようとしていた。
「あのランエボ、バカッ速ええ―――!!」
「ここ走るの初めてだろォ!?」
「おい!!それより……あいつら、やべえんじゃねぇか!?」
「曲がれんのかよ!?」
 凄まじい勢いで目の前をふっ飛んでいく二台の車影を、茫然としながらギャラリーが見送る。
「逆バンクの左、か。ドリフトすんのにァ……てめェが邪魔だな」
 わずかに眼をすがめてコースの先を見定めた清次は、ワンエイティのアウト側にラインを取り、急角度のヘヤピン寸前でタックインをかけた。
 フルブレーキング時のスキール音とともに、強烈なイニシャルの減衰度が立ち上がる。
 名高い真紅のキャリパーがブレーキパッドに制動を伝え、生まれた摩擦に、大容量を誇る銀のローターが闇を切り裂くような軋みをあげながら灼熱を放った。
 無駄のない動きで瞬間の修正舵を切り、横Gを消しながらチラリとサイドに視線を走らせる。
「ふん―――ちょろいもんだぜ」
 唇を歪めてにやりと笑った。
 どうやらワンエイティはホームコースでありながら正確なコーナリングテクニックの持ち合わせがなかったらしい。白エボに負けじとする執念だけでコーナーに突っ込みはしたものの、手に余るオーバースピードをコントロールしきれずに白エボの鼻先を越え、大きくアウトに向かってふくらんでいく。
 二台のラインがクロスした。
 ノーズダイブした白エボのリアから荷重が抜け、軽くなったところで一瞬、右足からわずかな踏力を抜いた清次がクリップの奥に向かってステアを切り込む。
 白いボディが、通常ではありえぬ鋭角度でくん―――と曲がった。
「今の見たかッ!?」
「なん……だよあれ―――ッ!?」
「すげぇ―――ッ!!!」
 視覚に快感すら感じさせるラインを描きながら鮮やかにターンインした純白の機体が、ギャラリーの目の前を駆け抜けていく。
「……ッきしょうォ―――ッ」
 コーナリング中にあっさりと前後を入れ替えられた男は罵声をあげながらも、迫りくる岩壁に激突しないよう車体をコントロールするのが精一杯だった。
 初めて走るコースながら本能的に読み取ったラインを、身に刻み込んだ操舵技術で攻め込んでいく清次の後ろを走ることになったワンエイティは、続く二コーナーを過ぎた頃、もはやどう足掻こうと二度と取り返せぬまでに引き離されていたのだった。
「このままじゃあ済ませねぇぞ……見てろ」
 コーナーの奥に赤いテールをロストした男は、顔を引き歪めながら暗い声を響かせた。


「よーお疲れ」
「やっぱ速えな、清次!!」
「岩城さん、すげえっす!!」
「やるときゃやるなぁ!!」
「ッたりめェだろうが」
 自分たちを凌駕する技術を第三者の目で間近にして、清次がチームセカンドというポジションを持つ意味を改めて認識したエンペラーのチーム員らが、喜びの声をあげながらその肩と言わず背と言わずバンバンと叩きながら手荒く勝者を迎え入れる。
「痛ェぞてめェら!!」
「―――清次」
 ゆっくりと歩み寄ってきた京一が声をかける。
「あ……京一」
 満面に笑みを浮かべていた清次が喜色を消し去り、どことなく顔色を伺うような面もちで京一を見つめた。
「ご苦労だった」
「……あ、ああ」
 緊張を張り巡らせていた清次の顔がゆるみ、ほっとしたような安堵の色が浮かぶ。
 誇らしさに満ちた表情で、京一に向かって笑顔を見せた。
「……その、よ」
 続けて、どうだった?と嬉しそうに尋ねようとして一歩を踏み出したところへ。
「ねぇねぇ、スドーってゆうのはアンタのことぉ?」
 唐突に脇からカン高い声が響いて、清次の足が固まった。
「………な!?」
 つかの間の幸せをぶち壊されて凶悪なものを滲ませた清次だったが、それが女のものであることに気付いてぎょっとする。
 これがいろは坂であれば、どんな女であれエンペラーのリーダーである京一にそんな声のかけ方をすることはあり得ない。
 もちろん男だとてそんな気安い呼びかけはしない―――しないというよりは出来ない。
 清次は恐る恐る横を見た。
「ふぅうん。コワそうだけどさぁ―――」
 媚びを含んだ笑みを振りまきながら京一へと近づいたのは、秋も深い夜の下ではあまりにも不似合いな薄着の女だった。
「―――よく見ればけっこう男前じゃぁん?」
 舌ったらずな物言いとは裏腹に動きはそう鈍くなく、言い終わった時はすでに京一の正面へと立っていた。
 男を検分する女の目で、京一の上から下までをじっくりと眺め回している。
 恐い物知らずにもほどがあった。
 京一が視線だけを下げて、無表情に女を見おろす。
「ひ―――ッ」
 居並ぶエンペラーの男達が一斉に息を飲んだ。
 その目は点となり、口元はひくひくと引き攣っていた。

 誰だか知らんが悪いこた言わねぇからやめてくれえッ!!

 そう言わんばかりに、あたふたと中途半端にあげた手が宙をかいている。
 周囲の男達の焦りをよそに、突然現れた女は京一の値踏みをやめようとはしない。
 黒のカーディガンの下のトップは蛍光色のピンクで、大きく胸のあいたその襟の周囲には同素材の布でこれでもかとばかりにフリルが飾られている。やはり似たようなピンク色のスカートは、お世辞にも上品とは言えないほどにヒップから膝上に貼り付いて腰のラインを強調している。裾にはやはり同じような大きなフリルがあしらわれ、夜風にヒラヒラと揺れていた。 
 つけ睫毛とおぼしき大量の黒に縁取られた目元はそれなりぱっちりとしているが、夜目にも化粧が濃すぎている。
「れ?あのコどっかで……オレんじゃねえよな」
 のんびりと見物していた速見が、ふざけた事を口にしながら首をかしげた。
「やっぱり違うか」
―――それなら、と。
 近隣一帯の走り屋に関する情報を頭の中に入れている男が、記憶の中の顔写真を照合していく。
 やがて一件の該当がはじき出された。
「……おや。まあ」
 珍しく考え深そうな顔を見せていた速見は、女の顔をじっと見つめながらふぅとため息をついた。
「テキさんも懲りねえな」
 アタマ悪すぎねえ?
 独り言のように呟くと、ふらりと足を踏み出した。
「ねえ、アタシと付き合わなぁい?」
 夜風にそよぐ茶色の髪を押さえながら京一の腕を引いた女が、ピンクの口紅なのかグロスなのか、濡れ濡れと光る唇でにっこりと笑いながら男を見上げる。
「……なんだこの金魚みてぇな女は」
 京一がぼそりと不機嫌な声を発した、途端。
「なによそれぇ!女の子に対して失礼でしょぉお!?」
「んだとォッ!!失礼通り越して無礼千万なのはてめェの方だろが!京一から離れろッ!!」
 非難の声をあげた女に向かって、間髪を入れずに清次が吠え立てる。
 どうやら忠実な番犬の役目  その中に別の感情も入っていることは否めないが  を果たそうとしているらしい、と思いきや。
「ヤダなによぅ。男のくせにキーキーうるさぁい。猿みたいな人ぉ」
「――――――ッ!!」
 何も知らずにそう言ったのだろう女の言葉に、ぐさりと古傷を抉られて絶句した。
 言いながら女が、このひとコワぁい、と京一にすり寄ったのが清次の怒りを更に買う。
「――――――てめェ、ぶち殺す」
 獰猛な唸り声が地面を這った。
 相手が女であることも衆人環視の中であることも、頭から綺麗さっぱり吹き飛ばした清次が腕を伸ばしたところで邪魔が入った。
「待て清次。人殺しはよくねえって」
「てめェも殺されてェか速見!?」
 横合いからはっしと腕を掴まれた清次が、歯を剥き唇をまくりあげた狂犬のごとき形相で振り返る。
「まさかでしょ。でもほらオンナノコは大切にって学校で―――」
「習うか馬鹿野郎!!女と見れば鼻の下のばしやがって!!」
 唸った清次が、まずはてめェを血祭りにあげてやる、と掴みかかろうとした。
「―――やめろッ」
 低い声を発した京一のこめかみが、ヒクリと痙攣する。
「よその峠に来てまで恥さらしてるんじゃねぇ」
 低い声で吐き捨てた。
―――それは常日頃……。
―――いろはで恥をさらしてると言いたいんスか京一さん。
―――もしや俺らにもそう言いたいんスか、京一さん。
 京一の目が届かぬ水面下であれば、似たようなことを山と繰り広げているエンペラーの男達が、具合の悪そうな顔でジリジリと各自のランエボを停めた方角へ撤退していく。
「………ちッ」
 清次は元凶の女と速見を交互に睨みつけて舌打ちしながらも、京一にそう言われてしぶしぶと拳を引いた。
「すいませぇえん」
 くだんの女の口真似をしたわけでもなかろうが語尾を伸ばして返事をした速見が、ぽり、とこめかみをかきながら何気なく京一の脇に立つ。
「これ、リーダーの女ッすよ」
 小声で耳打ちした。
「………」
―――何だと。
 それを聞いた京一の眉間が寄る。
「なッ!?……てェッ!」
 耳ざとく聞きつけて叫びを上げようとした清次は、速見に爪先をギュウと強く踏みにじられて続く声を飲み込んだ。
―――本当か。
―――間違いありません。
 目顔でのやり取りを終えた京一は、女の顔に改めて視線を注ぐ。
「なによぅ怖いカオしちゃってえぇ。アタシと付き合う気になったぁ?」
「――――――」
「付き合えってんだから付き合ってみるってのはどうです?―――なぁ、そうだよなあ?」
 押し黙る京一に軽い口調で誘いをかけた速見は、次いで好青年の顔を浮かべて女に向かい、にっこりと笑いかけた。
「へえ、アンタ話わかるじゃーん?」
 速見の言葉にすっかり気をよくしたらしい女が京一の腕を抱き取って、これ見よがしに自分の胸の中に抱え込んだ。
「満足させてあげるよぉ?ね、スドー?」
 含みのある口ぶりで言った女がくすくすと笑う。
「………厄介事はごめんだ」
―――この女。付き合えというのは寝ろということか。
「なんでやっかいなのよぉ。やらせてあげるって言ってンじゃなーい」
 唇がとがらせた女が、媚びを含んだ眼差しで下から京一をじぃっと見上げた。
「………」
 表情を変えぬままの京一が女を見おろす。
―――こんな女を抱くほど不自由はしてねぇんだが。
 面倒な、という思いの方が先に立つ。
 だが、懲りずに相手が仕掛けてきたのであれば―――。
「まぁいいじゃないスか。せっかくのお誘いなんだし」
 思考を巡らせ始めたらしき京一の気配を嗅ぎ取って、速見が朗らかな笑みを浮かべながらそそのかす。
「速見!?てめェ何考えて―――」
「待て清次。……いい」
 京一が低い声で制した。
―――どうせこの女もロクなこと企んでねぇだろうしな。
 摘むべき芽を摘むにためには、水を向けた方がよかろうと判断する。
「―――分かった。付き合ってやるから俺の車のそばへ行ってろ。あの黒いランエボだ」
 投げた視線でそう教えながら、京一は女の束縛から腕を抜こうとした。
「……アタシ、スドーと一緒のがいいなぁ」
 黒エボの周囲に、あまりにも立派な体格の男達がたむろしているのを遠目にしてさすがに怖じ気づいたのものか、女が京一の腕を放さない。
「―――それならそこで少し待ってろ。お前とシケこむ前に仲間とまだ話がある」
 女の細腰に腕をまわして自分の分厚い胸の中に抱き取った京一の指先が、背の中程までをおおう茶色の髪を持ち上げた。
「……待てるな?」
 現れた白い首筋に唇を落としてゆっくりと一巡させ、最後に耳の下を柔らかく吸った京一は、女の躰を向こうへと静かに押しやった。
「んー逃げちゃだめよぉ?」
「ああ、逃げない。約束する」
「ふふ……じゃあ後でねぇ」
 打って変わったような京一の扱いに機嫌をよくしたらしい女は、ひらひらと手を振りながら弾んだ足取りで道脇のガードレールへと向かっていく。
「見た。すげ。タラシ」
 煙草を唇に貼り付かせていた速見が目を丸くしながら、あの噂やっぱマジかよと口の中で小さく呟く。
「………京一…本気か?…本気であの女を気に入っ……」
 視線をすがらせる清次の言葉は弱々しく途中で切れた。
「本気のわけねぇだろ」
「……だよな。……何か考えがあるのか?」
 よく見てから物を言え、と顔をしかめた京一に、見たからだろ?とも言えぬまま清次が胸をなで下ろす。
「―――なくもない、が。俺はああいう女は好みじゃねぇ。焚きつけたお前がやれ、速見」
「自分で『約束する』とか言っといて今さら何言ってんですか。まぁオレは構わないですけどね。向こうが京一さんをご指名だったってことは……オレがやっても意味ないッすよ。どうせまた―――何かやらかすつもりでしょ」
 気を付けてくださいよ、と珍しく真面目な顔をした速見が京一に忠告する。
「あんな女に遅れを取るか、俺が」
「いくら京一さんでもベッドん中で無防備になったら、ね」
「―――やっぱりそうなるのか」
 いかな京一でも、あの手の女はやはり気が進まぬらしい。
「でしょうねえ。勃たねえ相手でも勃たせてください」
 得意なんじゃないッすか。
 にやにやと速見が人の悪そうな笑みを浮かべた。
「―――覚えておけ」
「こえ……肝に銘じておきます」
「………あの女、抱くのか京一」
 黙って聞いていた清次が低い声で聞いた。
「ああ」
 京一の中でそれははすでに処理されるべき決定事項となったのであろう。何の揺らぎもなくそう答えた相手に、清次が忌々しげに唇をゆがめる。
「清次。お前のエボに車載ビデオ積んでるか」
 そんな清次の意を汲むはずのない京一が事務的な口調で妙なことを問いかける。
「……いや、家ん中に転がしてあるけどよ。京一も積んでるだろ?」
「俺のは今、バッテリーが切れてる。チ―――充電しときゃあよかったか」
「オレのは貸出中です。デジカメでよければ積んでますが」
「―――しょうがねぇな。バッテリーとカードの残量は」
「大丈夫です」
「なら……それでいい。すぐ使えるようにセッティングしておけ」
「了解ッす」
「お前、カメラなんか積んでんのか?」
 清次がけげんそうな顔をした。ビデオならともかくカメラなんて何に使うんだ?とその顔に大きく書いてある。
「色々だよ。―――前にも明智平でお前の記念写真を撮ってやったろうが」
 覚えてるだろと速見に言われて、ぬぅッと唸った。
 どうやらあまり嬉しくない記憶を刺激されたらしい。
「ごちゃごちゃ言ってねぇで―――帰るぞ。清次、チームの連中を撤収させろ」
「おう、分かった」 
 答えた清次が歩き出そうとしたところで、京一がその肩を掴んで引き寄せた。
「お前らの行き先は俺の家だ。速見にも伝えておけ」
「あ……ああ」
 突然耳に感じた京一のあたたかい息吹に、清次がびくりと背筋を強ばらせる。
 こらえるように両眼をつぶった。
 硬直している清次には目もくれず、それだけ言うと京一はすっと身を離す。
「―――で。待たせたな。お前はこっちだ」
 手持ち無沙汰だったのだろう、ピンクのマニュキュアを塗った指先に煙草を挟み、すぱすばと白い煙を吹き上げていた女に声をかける。
 ごく自然な動作で女の腰に手を回した京一は、黒エボの方へと歩き去って行った。
「……なんかよ……京一のヤツ……あれ……手っ取り早くその気になってねェか」
 動悸さめやらぬ所にそんな光景を見せつけられ、いいように振り回された気分に陥った清次が、黒エボのナビシートに乗り込む女の尻を眺めながら憮然として呟いた。
「まぁねえ、あのひと基本的には来る者拒まずだし」
 今更だろ?と速見が肩を竦める。
「それァ知ってるけどよ」
―――人のこと手当たり次第の乱暴者扱いしときながら、自分は男も女も手当たり次第じゃねェかよ、京一。
 胸に渦巻く思いをかろうじて飲み下す。
「複雑な顔してんな。大丈夫か、見るの。キツイんじゃねえのか―――お前には」
 京一の家で展開されることになるのだろう光景が目に見えて、仕事の邪魔になったら何だしな、と速見は清次が思いとどまって家に帰るよう一応の説得をした。
「何がだよ!?おちょくってんじゃねェぞてめェ」
「あ、そ?んじゃ、行こうぜ」
「……ああ」
 せっかくの人の好意をあっさりと無にするヤツはもう知らねえ、とばかりに清次を促した速見は自分も、居並ぶランエボの集団へと足を向けた。
「京一さんもなあ………」
 清次とは距離が十分に離れたことを確認しながら口を開く。
「……ベッドん中じゃあ優しい男らしいけどよ」
 特定の相手を決めることがなく、男女の性別も問わない行きずりのような情事ばかりだとはいえ、そう割り切ってしまえる人間達の間では、京一の評判は見事なまでに高かった。

 優しくて誠実で巧くて―――。
 一晩の愛を語るならもってこいの男。

 クルマという共通項で須藤京一という男を知っている人間達からすれば、一体全体それは何の冗談だと開いた口がふさがらぬまま失語症に陥りそうな評価である。
 速見ですら初めてそれを耳にした時は、不覚にも数秒間ほど思考回路がフリーズした。

「―――クルマが絡んでなけりゃあねえ」
 盛大にため息をつく。

 そして今回はその、クルマ、が絡んでいるのだった。